2015/12/31

Look Back 2015 ゆく年来る年

 さて今年も関西に帰っての大晦日、元旦を迎える。
 まったく個人的なマイニュース2015を最後に振り返ってみる。
 今年もいろいろ盛りだくさんな1年だった。みなさん、ありがとうございました。
 マイ・ニュース、ベスト3をあげるとこんな感じ。

 1.長女、自転車に乗る。長男、歩き始める。

 2.アーツ前橋展覧会『ここに棲む』に作品出展

 3.越後妻有2015出展

 以上です。
 みなさん、よいお年を。新年は5日からスタートします。(TM)

2015/12/30

Look Back 2015 その2

 昨日に引き続き、全く個人的なマイ・ベスト2015。今日は音楽編。
 今年は音楽メディアの購入は例年に比べて断然少なめ。理由ははっきりしていて、アナログレコードの置場が家になくなってきて、なかなかドッチャリと購入できなくなってきた、という物理的な課題があるのです。はい。
 という訳ですが、今年は数えてみると54枚のレコード&CDを購入。相変わらずアナログレコードとCDを並行して購入している。
 世間的にはCDの売り上げが、もう壊滅的らしく、ますます「どうなっていくのやら」という感じ。
 さて、2015年のマイ・ベストを選んでみる。
 実はベスト1候補作がアナログレコード(輸入盤)を現在注文中で、まだ届いていない!それはThe Fratellisの『Eyes Wide ,Tongue Tied』。現在、おそらく船便で輸送中。ので、残念ながらフラテリスは今回のランキングには入れていない。
 さて、順番はこんな感じかな。
  1位:『Still Got That Hunger/The Zombies
  2位:『Sometimes I Sit And Think,And Sometimes I Just Sit/Courtney Barnett
  3位:『Black Messiah/D’Angelo And The Vanguard
  4位:『Sound&Color/Alabama Shakes
  5位:『Crosseyed Heart/Keith Richards
  5位:『The Magic Whip/Blur

 今年は決め所がなく本当に迷った。正直1位と2位はどっちが上でも問題ないが、1位は何とゾンビーズ!新譜が音楽メディアでまったく話題になってないような印象だった(気のせいかな?)のでここで敢えて1位に。再復活してから着実にアルバムを発表しているが、新作も申し分ない力作。ゾンビーズらしくない、と言えばそうなのだが、力強いギターとピアノ(とコーラス)を中心に据えた楽曲軍は、どれも捨て曲のないクリエイティブなアルバム構成になっている。これを70歳すぎても演ってるのは、物でやはり素晴らし過ぎる。5位に入れたがキース・リチャーズも本当にすごい作品つくっている。キースの音楽の裾野の広さを思う存分に感じることのできる力作。改めて見るとゾンビーズのコリン・ブランストーン&ロッド・アージェントとキースがほぼ同じ世代で未だバリバリに現役というのも新鮮な感じがする。
 コートニー・バーネットは各メディアで絶賛の嵐だが、その評価に違わぬ傑作。一般的にニルヴァーナーやボブ・ディランと並べて評されているように見受けるが、個人的にはボニー・レイトの流れに位置づけられるような気がして、いい意味での破壊的なユルさがベックがデビューした時の衝撃に近いものを感じた。シングル「Pedestrian at Best」はベックの「Looser」と同軸だと思う。うむ。今後もコートニー・バーネットの展開はまさに楽しみだ。
 後はどれも、本当に差がなく順位は全く個人的に受けたエネルギー感でエイっと決めただけで、しかもどれも削ることができず6作品になってしまった。ディアンジェロは2/21、アラバマ・シェイクスは5/19、ブラーは6/19のこのブログで触れていますので、良ければそちらもご覧ください。
 後、今年は何といってもケンドリック・ラマー(『To Pimp A Butterfly』)の1年だった訳だが、個人的には何となく消化しきれずにランキングに入れれず。もっと歌詞カード熟読して熟聴しないとダメなのだろう。ジェフ・リンのELOやニュー・オーダーの新作も素晴らしかったし、久々のベル&セヴァスチャンも良作で、デュラン・デュランの新作も何とビルボードトップ10入り(!)した、ということで復活組もよかった。後は、ジム・オルークとウィルコの新譜も良かった。
 さて、そんな感じで2015年もたくさんのいい音楽に出会えた。さて、2016年はどんな音楽に出会えるでしょうか!(TM)

2015/12/29

Look Back 2015 その1

 2015年もいよいよラストです。
 と、いうわけで例年勝手にやってますが、全く個人的なマイ・ベスト2015を振り返り。 
 で、今日は映画編。
 映画はまず映画館で観るべし、という主義。若いころ(学生時代)は本当にやることがなかったので、映画館に入り浸っていましたが、さすがにもうそんなに行く時間はなくなってしまっている。そんな中で厳選して観ている、という状況である。
さて、今年のマイ・ベスト3はこんな感じ。
 1位『バードマン』/アレハンドロ・イニャリトゥ
 2位『恋人たち』/橋口亮輔
 3位『キングスマン』/マシュー・ヴォーン

 『バードマン』は日本では今年の上映。それにしても、素晴らしい傑作だった。結局これを越えるものは今年は無かったというのが正直なところ。撮影技術から、センス、それにストーリーの推進力からして、今年の中では群を抜いていた、と思う。僕、個人的には、映画が展開していく中で、「もう、ここで終わるかな?」「終わるかな?」「終わるかなー?」という感じで、脈々と続いていく感じが快感だった。
 『恋人たち』は久し振りの橋口作品ということで、見応え充分にあり。こういう重いテーマの映画を最近見るのがしんどくなってきているのだが、『恋人たち』はそういった中でもある意味ユーモアのセンスが散りばめられていたところに好感が持てた。それにしても橋口作品の最新作(しかも7年ぶりの作品)が都内上映たった1館とは!日本映画界の哀しい現実だなあ。
 3位はどれにしようか迷ったが、『キングスマン』に。劇中、2度ビックリする圧倒的なシーンがあり、やはりそこの迫力がすごいなぁ。007『スペクター』よりも、もしかしたらかつてのスパイ映画へのオマージュ感がビンビンで潔い所がスッキリしてていいかも。
 という感じで、来年もいい映画に巡り合いたいですね。
 明日は音楽編、いきますよ。(TM)

2015/12/16

設計演習講評会2015ラスト

 武蔵野大学3年生、設計演習最終課題の講評会。
 毎年恒例とはいえ、この講評会が来るといよいよ年末だなぁ、というモードに突入してくる。
 武蔵野大学は4年生に設計演習の授業がないので、これが授業としては最後の課題となり、後は卒業設計だけが控えることになる。3年生後期は僕も含めて5名の建築家によるスタジオ制(各建築家により異なる課題を出して少人数のスタジオのようなかたちでおこなわれる設計演習)での設計演習であり、他のスタジオの作品を観れるのはこの講評会しかないので、教員としても楽しみである。
 水谷スタジオの課題2015年度は、昨年度に引き続き『武蔵野市現代美術館』。敷地は吉祥寺にあるバウスシアター跡地。ということで、敷地が実際にバウス取り壊し後の工事中なので、ある意味ものすごくタイムリーなタイミングではある。
 さて、水谷スタジオの学生は4名が発表し、なかなか健闘。
吉祥寺の街の要素を取り込み細い街路が全体の展示空間を構成する美術館
特徴のある形態をした小さな展示室が分散配置する森の中の美術館
大階段で丘のような形状をとり美術館とシアターが相互に関係を持つ施設
象徴的な円形ヴォイドを中心にしながら、地下を巡り歩く幻想的な美術館
 と、いった具合に、それぞれ魅力的な案を完成させた。学生のみんなは本当にお疲れさまでした。
 講評会は先生方の熱心な講評が白熱し、13時スタートで20時半過ぎに終了。いつもながら長時間の講評はこっちも頭がしびれてくる。終わった後は、恒例の懇親会。そこで開放され、笑顔が浮かぶ学生たちをみていると、こっちも「おわったなぁ~。いよいよ年末やなぁ。」という気分になる。
 帰路が同じで、授業を一緒にしていただいている建築家のミリメーター宮口明子さんと吉祥寺ハモニカ横丁で軽くお疲れ様の一献。いい感じで打ち上げることができました。
さて、年内の大学のメインイベントがこれにて終了。毎年ながら、ここから年末に向けて怒涛の流れに。バタバタしながらも、焦らずにいきますよ。(TM)

2015/12/12

Live@六本木

 まったく私事なのですが、アマチュア・バンドを組んでいまして、年末恒例のライブを開催。毎年恒例とは言え、自分がここ数年スケジュールが合わずに参加することができなかったため、(何と!)4年ぶりの参戦。バンドはメンバーの中では僕が一番下の年齢になるというオッサンバンドだが、もうかれこれ活動を始めて16年になる。いやはや、時の経つのは本当に早い。
 ライブ会場は六本木の「虎寅虎」というライブハウス。4バンドの対バンで、出番は何と大トリ。久しぶりのライブだったのでいい緊張感でパフォーマンスできた、と(勝手に納得しながら)思っている。ちなみに僕は楽器ができないので、大したスキルはけいけどヴォーカルを担当しております。はい。でも、40半ばで小一時間、パフォーマンスをするのは、かなり体力的にもつらくなってきたな。もうヘトヘト。こう考えると、「やっぱ、ミック・ジャガーは偉大なり。」、と感じ入ってしまう次第。
 ライブの出来はさておき、個人的には、こういった身体性をダイレクトに伴うアクティビティは、もうこの歳になると中々できる機会がないので、大切にしたいと思う。うむ。でも、そう思うことがもう歳取ってきた証拠なんだけどね(笑)。
 お陰さまで多くの方々にご来場頂きまして、ありがとうございました。また、来年もどこかの会場でお目にかかれれば、これ幸いです。(TM)

2015/11/28

アーツ前橋ツアー

 アーツ前橋で開催されている展覧会『ここに棲む-地域社会へのまなざし』の企画のひとつで、「設計者と巡る美術館ツアー」というプログラムがあり、馳せ参じる。
  参加者が誰もいなかったらどうしようと思いながらだったが、幸い30名を超える参加者があり胸をなでおろす。
  プログラムの後半に、横浜国立大学の寺田真理子先生と簡単なトークをおこなう機会があり、いくつの質問におこたえしながら進める運びになったが、その質問の中に「前橋の街の最初の感想は?」というのがあり、このある意味基本的な質問が、逆に新鮮で面白かった。改めて思い返してみると、雄大な赤城山を望むロケーション、地方都市としての多様なスケール感、そして駅~中心市街地~官庁街の回遊性、ということの印象があり、そして、中心市街地の衰退という状況があったのを思い出した。うちの研究室の2期生のマリヤが前橋出身で卒業研究で前橋の商店街のリサーチをしていた、という経緯がありそのあたりの予備知識が当時現地に最初に赴いた時に想起されていったのだった。
  それらを総合的に考えながら、「街とつながる散歩道のような美術館」というゆるやかなコンセプトで施設の設計をおこなうことになる、ということを改めて思い起こした。
  改めて初心に立ち返るということは、ある意味新しい発見のようなものに繋がったりする。そういった思いで、施設内をめぐってみると、また自分でも新たな発見があって面白い。と、いう訳である。
寺田先生ありがとうございました。そして、お越し頂いた皆様、ありがとうございました。
展覧会は年明け112日まで開催していますので、是非、足をお運び下さい。(TM)

2015/11/23

日本建築士連合会賞

 

 平成27年日本建築士連合賞において、「アーツ前橋」で奨励賞を受賞しました。
http://www.kenchikushikai.or.jp/torikumi/awards/2015.html

 6月に開催された現地審査では、難波和彦、岸和郎、両先生に丁寧に講評を頂きました。
ありがとうございました。
 

2015/11/20

恋する演劇2015

 さて、今年もやってきました。武蔵野大学で木工演習の授業を担当していて、その授業内で毎年、何故か、演劇をおこなうことを学生に課している。なぜ、演劇をやるのか(学生にとっては、やらされるのか、ということだが)?全くもって理由はない。ので、学生はまったく意味も分からないまま、そして見ているこちらも深い意味も持たないまま、劇が執り行われる。全く学生にとっては不条理な話しな訳だが、だからなのか不思議な可笑し味があって、これがとてもいい。基本的にキャンパス周辺も含めて、大学に帰って来られる範囲で、ということなので野外に飛び出すグループも多い。
 今年度は武蔵野キャンパスに戻ってきて開催。やはり自然環境が豊かな武蔵野の方がこの企画は向いているかもしれない。この劇をおこなうという行為(あくまでド素人演技だが)の意味は、場所性ということと身体性というものと切り離せないものがあると考えている。どこで演じる場所を選ぶかという、選球眼のセンス。そして、その環境でどう自分(達)の身体がつくる、ある意味造形のようなものを表現できるか、ということだ。
毎年同じようなことを言っている訳だが、それらを体感することによる様々な意味でのコミュニケーション行為というものは、現在のネットやSNSの範囲でしか繋がらないように思える状況を打ち破るきっかけを有していると思う。そして、実際演じる行為にたどり着くまで、みんなでシナリオを考えたり、舞台セットのようなもの(小道具)を準備したりする行為が付随する訳で、このプロセスも非常にデザイン(或いは、設計)ということも含めた意味があるものだと思っている。
 今年は天候が生憎の雨だったが、全4グループ、(多分、、、)楽しんで演じているように見受けられた。この不条理な体験が将来何らの意味を持つことを祈念するばかりである。(TM)

2015/11/17

Duran Duran の家

  ちょっと前の話になってしまったが、3年生最後の建築設計演習(授業名:空間造形4)も第1課題が終了。この授業は、僕を含め5名の建築家の先生と一緒に運営する、スタジオ制の設計演習。水谷スタジオでは例年、第1課題ではスーパースター(ロック・アーティスト)の家シリーズの課題を提示する。もうこれも11年目も突入!非常にコンセプチャルな課題で、学生にとっては非常に難しいと思うけど、頭をグニャグニャにさせて思い切り頑張って欲しい、と例年思っている。今年度は当初はブラー(90年代ブリット・ポップ系列)でいこうと思ったが、かなり悩んだ挙句に、この秋、何とニューアルバムをリリースした「デュラン・デュラン」(!)(80年代ニューロマンティック(!懐かしい響き)系列(今となっては、それって何?(笑)))とした。おそらく学生は誰ももう全く知らない課題ネタとなり、独りほくそ笑みながら納得つつも、履修希望者が果たしているのか?と不安に駆られながら授業に臨んでいった。約3週間の短いスパンだが、履修者7名が課題に取り組み、7者7様のそれぞれ面白い提案が完成した。
  全体的には、建築的に攻めるか(空間の斬新さを追求)、建築外の方向から攻めるか(舞台設定やプログラム設定やプレゼンテーション手法の特異性、等を逆手にとるかたちで提案)で別れるところだが、これはどちらがいいということもないので、難しくもあり、面白くもある。普段は、建築の妥当性を念頭に置きながら、そっちの側はある程度外さずに考えているのが、頭の使い方をまったく違う方向に持っていかなければいけないので、実は講評する教員の側もかなり疲れる課題とも言える。でもこういう頭の使い方をすることも、大切なのだなぁと、毎年この時期になると思う。(思い切り自己弁護!)
 さて、課題文全文を下に流します。
 学生諸君には、第2課題も期待しています!
(TM)

 
P.S.
写真は第2課題の現地サーベイも兼ねた第1課題の打ち上げ
@吉祥寺いせや本店前でパシャリ。

 

 
■課題:「Duran Duran のいえ」
「スーパースターの家」シリーズの第11弾の課題は、「デュラン・デュラン」である。一般的には80年代を代表する最強のアイドル(!)・バンドの代表格として評価されており、80年代前半から、ニュー・ウェーブを商業化することにより継承し展開するニューロマンティックというムーブメントの火付け役の主要バンドと位置づけられている。今年、ニュー・アルバム『Paper Gods』をリリースし37年目の現在も一線の現役バンドとして活躍を続けている。
  78年にイギリスでバンド結成。メンバーは時代により変遷を繰り返しながら、コアメンバーとして、ニック・ローズ(key)、サイモン・ル・ボン(vo)、ジョン・テイラー(b)、アンディ・テイラー(g)、ロジャー・テイラー(ds(2006脱退)で構成されている。81年にシングル『プラネット・アース』でデビュー。その後、『グラビアの美少女』(81),『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』(82), 『ザ・リフレックス』(84)などのヒットを経て85年に映画007の主題歌『美しき獲物たち』で世界の頂点まで昇り詰める。85年にはメンバーが分離し「パワー・ステーション」「アーケイディア」という別バンド・プロジェクトを同時に立ち上げそれぞれがヒットを飛ばす。90年代から2000年代にかけて停滞期を経ながらも、ライブ映画『アンステージド』(2015)を鬼才デヴィッド・リンチ監督が手掛けたり、最新作では今尚、プロデュースにマーク・ロンソンやナイル・ロジャース等の超豪華な布陣を迎えている。雑誌『ロッキング・オン』の、「デュラン・デュランの真骨頂は、ロック・バンドでありながら(ニュー・オーダーやケミカルとは違った意味)でダンス・ミュージックの達人であり、一見チャラくも聴こえなくもないサウンドや歌やグルーブは、他のバンドには決してない個性とアクの強さを持っていて、確固たる「デュランらしさ」に貫かれている所」、というレビューはまさに的を得ていると言えるだろう。
  この課題を考える上で、スーパースターというテーマに関しては外せないが、決して王道ではないベクトルが働いてくる。大きく外せないのは80年代という時代背景である。多彩な流れをうみ出しながらも、バブル期と重ね合わせられ評価されない時代の社会批判性をどう捉えるかということも興味深い。そして、もともとこの課題のオリジナルは『わがスーパースターのたちのいえ』というコンペの課題(1975年、審査委員長:磯崎新)である。今年度は、その『スーパースター』をどうとらえられるかということを、ロック史上良い意味では決して語られることのない、ポップ・アイドル()・アイコンとしてのスーパースター、デュラン・デュランの存在を冠して考えてもらいたい。   
  課題へ取り組む糸口は、数多ある。ニュー・ロマンティックという音楽、MTVの演出、ルボンやジョンのアイドル性やファッション、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンと呼ばれた音楽史上の現象、80年代という時代性、各々のメンバーや楽曲群、歌詞、等など。
課題は、例年通りの前置になってしまうが、様々な社会性や文化性を持った、ポップバンド(今も現役)、デュラン・デュランという音楽グループの住まいを設計することではない。音楽という世界を通して創造をしているデュラン・デュランの拠り所としての概念(→空間)はどのようなかたちで表現することができるのか、時間や空間を超えた構想力豊かな提案を期待している。

2015/11/13

日事連建築賞

  平成27年度日事連建築賞において、「アーツ前橋」で奨励賞(部門:一般)を受賞しました。
  http://www.njr.or.jp/data/prize/2015/prizeh27.pdf
  ありがとうございました。(TM)

2015/11/05

前橋→富岡を巡る

  13年程前に劇場施設の設計に携わり、その際に非常にお世話になった、キンさん、ジオさん、モッさんの御3方が茨城から、アーツ前橋を観にお越しになるとのことで、ご案内する。この前橋の訪問はずっと前から企画をしていたのだが、なかなか全員のスケジュールが合わず、やっと宿願叶うといった感じ。みなさん建築は門外漢でいらっしゃるが、非常に丁寧に建物内と展示をご覧いただき、非常に嬉しい限り。
  アーツ前橋を堪能した後、せっかく群馬までおいでいただいたということで、世界遺産で話題の富岡まで移動して富岡製紙工場を観ることに。それにしてもすごい人だ。この、おそらく急激な(と勝手に想像するのだが)観光地化に地域の人々は追いついていないような感じに見受けるが、世界遺産のインパクトはすごいものだと改めて実感。ついでに上州富岡駅の駅舎も見るが、製紙工場と対照的でこちらは閑散とした感じがすごくてとても不思議な感じになった。
  その後、茨城まで移動して会食。地域を盛り上げるにはどのような方策をするべきか?というような話で盛り上がり、建築サイドでもいろいろ考えさせられるなぁと感じる。やはり建築単体で素晴らしくてもそれだけでは不十分で、地域とどのようなかたちで繋がっていくのかが大切なのだなぁと改めて納得。ひとつひとつ地域と繋がるチャンネルづくりを建築でもコツコツとやっていきたいですね。(TM)

2015/11/03

トロールの森2015

  杉並区の善福寺公園で、野外アート展「トロールの森2015」が開催されています。
  大学の研究室名義で、作品『People Are People -人のカタチ-』を出展しています。
  http://www.trollsinthepark.com/art/
  会期は11/3(火・祝)~11/23(月・祝)です。基本的に常時学生が作品紹介をしていますので、お声がけいただければと思います。入場無料ですので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。(TM)

2015/10/23

ゼミ旅行@沖縄

 弾丸のゼミ旅行で沖縄へ。4年のゼミ生メイルの実家が沖縄ということもあり、もう沖縄しかないでしょう!ということになった。
 生憎天候が最悪で僕が滞在している間は、沖縄らしい雰囲気は味わえなかったが、いろいろと沖縄建築にも触れることができた。那覇市民会館、聖クララ修道院、名護市庁舎、今帰仁公民館、といういわゆる名作系から、沖縄県立美博の新しいものまでを、ざ~っと見て回る。
 授業では時折、地域に根差した建築というテーマで話す機会があるので、名護と今帰仁といった象設計の作品に改めて触れて、その存在感を実感する。写真は今帰仁の様子。個人的には中々来れない場所にあるので、やっと来れた感が強い。実は建物がかなり老朽化しており、もう後数年ではないか、と施設の方からもお話を頂き、少し何とも言えない微妙な寂寥感を味わう。那覇市民会館でも施設の方から同じようなお話をお聞きした。これは建築というハードの宿命だが、スクラップビルド方式が当たり前の日本ではいかんともし難く、しかし、何とかならんかなぁ、我々も考えないといけない課題だよなぁ、と思い入る。そして、僕の師匠のお一人、内井昭蔵先生設計の浦添市美術館も観覧。これは不思議な建物だなぁ、と思う。本当に、いろいろな建築のかたちがあり面白い。
 旅の行程で、辺野古と普天間という現在話題の場所にもそれぞれ敢えて立ち寄ってみた。学生たちも色々と考えさせられていた模様。
 やはり、沖縄も奥が深い。(TM)

2015/10/17

アーチの森2015

 武蔵野大学の学園祭(摩耶祭)が開催。毎年恒例だが、僕が担当する授業で仮設木造建築を実際につくるという演習授業があり、学園祭実行委員会から毎年依頼をもらい、大学の正門を入ってすぐの池の脇に、学祭のシンボルとなるようなインスタレーションを制作している。
 このプロジェクトも今年度で9作品目にあたる。(時が経つのは早い!)作品名はこれも慣例となり『アーチの森2015』。今年の作品の特徴は簀の子状の構造(実際は構造体として機能するところまでいっていないのだけど。。)ということと、内部に滞在できる空間(写真の一番左の箱型の小屋がそれです)をつくったというところか。今年の作品も、僕の好みもあって、ピシッと綺麗に作品を仕上げるというテイストではなく、ラフで自然発生的(に見えるよう)な感じになっているところが面白い。こういうのは建築的にはあまり評価されなのだけどねぇ。まあ、だからこそうまれるインティメイトな空間性というのは、アリではないかと思っている。
 今年は天候にも恵まれたくさんの方に来場いただきました。ありがとうございました。(TM)

2015/10/15

鶴川にて

 町田市へ所用で出掛けたついでに、鶴川駅で下車。駅前の「ポプリホール鶴川」を観に行く。
 かれこれ8年程前に公募コンペがあり、我々も上位5社に選定され最終審査に臨んだのが記憶によみがえる。https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/cul/turukawa/keii/kensetsu/turukawa_ekimae/puropo_sentei_kouhyou.html

 そのコンペ以来完成した施設を観に行く機会がなかったので、ここぞとばかりに赴くことに。劇場と図書館の複合施設であり、当初我々は図書館と劇場を積極的に繋げる提案で挑んだことが何となく懐かしい。現施設は劇場は地下にあり、演目がない時は開場していない模様だが、やはり市街地で劇場を開いていくのは中々難しいのかもしれないなぁ、と思う。図書館がカフェや行政サービス機能と階を分けながらも連続している様子は図書館の在り方としてはチャレンジングで好感が持てる。コンペで負けた建築作品にも触れるべきだな、と改めて実感したのでありました。(TM)

2015/10/09

展覧会:ここに棲む-地域社会へのまなざし

  前橋市の美術館、アーツ前橋にて展覧会『ここに棲む-地域社会へのまなざし-』が始まりました。14組の建築家・アーティストが出展しており、我々も建築の設計者として、小規模ながら作品を出展しています。2016112日まで開催していますので、是非来場ください。(TM)

2015/09/26

45

私事ながら45になりました。
先日の研究室OBOGのパーティでも祝ってもらい、改めて研究室現役学生からも祝ってもらい、事務所スタッフ、そして、家族からも祝ってもらい、ということで、ありがとうございます。
これで四捨五入しても50ですので、もう大変ですね。
ますます、精進していきたいと思います。はい。(TM)

 



2015/09/23

水谷研10周年

   武蔵野大学水谷研が今年度10周年を迎えるということで、OBOGが主催して、一同に会する一大パーティを開催することに。場所は吉祥寺の井の頭公園脇のイタリアン・レストラン。研究室も10期生までが揃い、これで総勢110名が研究室から社会に出ていったことになる。1期生のharu4期生のタカが幹事をしてくれて、研究室卒業生全員に声をかけたところ、50名程が集結。いや、これだけ集まると壮観ですね。
  研究室発足時(1期生の頃)は、大学の学科ができたばかりということもあり、ただただエネルギッシュなパワーを保つことがやっとで、研究室然とした活動などできていなかったと思うが、10年経ってやっとなんとなく研究室のかたちのようなものが見えてきたような気がする(うん、気がしてるだけかもしれないけど。。。)。現役生(10期生)が今年度の今までの活動(妻有とか新宿とか)の活動報告をスライドでプレゼンしているのを見ながら、これまでのそういう思いと、これから10年どう展開していくかな、という思いで少し思いを馳せてみる。
  ゲストに大学の授業でもお世話になっている、建築家の大塚聡さん、佐野修さん、木工デザイナーの渡邊浩幸さんにもお越しいただき、それぞれからありがたいお祝いのお言葉をいただく。ありがとうございました。
  2次会でいせや公園口店、3次会でハモニカ横丁の美舟と黄金の宴会リレーをして会は無事終了。4次会に向かう卒業生たちと別れて、帰途に就く。
  卒業生からは色々とお祝いの品を頂いたが、ある一人がグレゴリー・コルベールの写真集をくれた以外は、みな酒、酒、酒の嵐で酒屋が開けるんじゃないかと思ってしまうくらいの、ありがたいおもてなし。メインはなんとドン・ペリニヨンの10年ものヴィンテージ(うむ。10周年つながりでナイス・センス)。ここ数年、学生と飲む機会が若干減ってきているような気がするが、まだ飲むゼミのイメージを卒業生が持ってくれているのはうれしい限り。
みなさん、ありがとうございました。(TM)

2015/09/20

オスカー・ニーマイヤー展

  木場の現代美術館で開催中のオスカー・ニーマイヤー展へ。   展覧会を見て、モダニズムの流れから造形をきっちりとおこなうという設計手法をとる建築家ということでは、もう最後の建築家なのではないかなぁ、と感じ入る。
  展示の中でも大迫力なのは、3層吹き抜けの展示室に設けられた、イビラプエラ公園の全体像を1/30でつくった模型の展示。これは、建築知らない人でも、面白いと思うだろうし、ある意味感動すると思う。
  いつも学生には、「模型は大きけりゃ、いいってもんじゃないよ!」と言っているが、これは『大きいことは良きことなり』の非常に分かりやすい例だなぁ、と思った。改めて、建築模型の在り方について考えさせられる。まあ、でも、やはり、大きけりゃいいってもんではないけどね。(TM)