2017/02/19

怠け者どもの宴

「何で俺たちモテないんやろう?
モテない奴らに夕陽が染みた。。。」
 かれこれ約30年程むかし、京都で暮らすある者たちを表現するテキストである。
 彼らがモテない理由はおそらく百くらいある訳(ジェーン・スーさん的に)だが、一言で言うと、「怠け者だったから」ということである。

 「怠け者」と一言で言ってもいろいろな怠け者がいる訳だが、どのくらい怠け者だったかというと、何もせず怠けながら3週間くらいボーっと家にただ居ても平気、という類のモノである。時間の流れが京都ということもあり文字通り平安な訳である(まあ、平安時代を体感した訳ではないので、この表現は適切かどうかは分からないのであるが。。)。現在だといわゆる「引きこもり」と分類されてしまう可能性があるが、当時はそのような概念がなかったということもあり、ある意味健全ではあった訳だ。まあ、いい時代だったと言えばそれまでなのだが。
 さて、前置きが長くなったが、その怠け者軍団が一同に京都に集結することになった。
 かれこれ約30年程むかし、彼らにも青春の映画があった。メンバーのある者の下宿に集結し、何をすることもなくその映画を鑑賞し、そしてただただ阿保みたいに踊り呆けるという、アレである(って、その「アレってなによ?!」という感じなのは重々承知な訳であるが、それはひとまず置いておくことにする)。
 その映画の名は『ブルース・ブラザース』。
 先日、『スターウォーズ』のレイア姫で有名な女優キャリー・フィッシャーが亡くなった。実は、キャリー・フィッシャーがこの『ブルース・ブラザース』に重要な役どころで出演している。そこで、「キャリー・フィッシャーさんを追悼すべきである。この京都の片隅で。」企画がもちあがった次第である。そこで終結した面々。ぴぴ田、一ちゃん、ウエスタン、ザク、キノピタ、まいけるの6名の怠け者たち。現在は、各方面、各地で活躍する立派な大人になっている(筈である)。
 その者どもが、京都は元田中のとある場所で、映画『ブルース・ブラザース』をみながら、ささやかに、大女優を偲ぶ会を開催した。宴は・・・、もうこれ以上はここに記すことができない。だだ、怠け者の舞踏が、京都の空の下、故キャリー・フィッシャーに届いたことを祈念するばかりである。
 怠け者よ、永遠たれ。

(※この文章はフィクションであり、実在の人物・団体、添付の写真とは一先関係がありません。)        (TM)